富山県立大学 環境・社会基盤工学科

地理空間情報×地域

地理空間情報の分析を通じて国内外の地域課題解決に取り組んでいます。

地理空間情報とは?

空間上の地点や範囲を示す位置情報+その地点・範囲に関する情報(地理空間情報活用推進基本法)のことです.さらに「地理(geo)」という語彙が示すところとして,位置情報は緯度経度に代表される普遍的な座標値により示されることを付け加えてもよいでしょう.

測位技術の発達により位置情報が全地球共通の座標系によって示されるようになり,地理空間情報は世界共通の基盤情報となりました.衛星リモートセンシングや全球衛星測位技術などのグローバルな地理空間情報取得技術の発展とともに,地理空間情報の価値や活用の幅が急速に広がっています.

トピック1:用水路転落事故発生状況に関する研究

富山県内では用水路に転落して死亡する事故が毎年20件前後発生しています.本研究室では事故発生地点の地理的条件に着目したマクロ的分析と用水路周囲における住民行動の分析に着目したミクロ的分析を組み合わせ,事故発生要因の究明と効率的な対策に向けたリスク評価を行っています.

トピック2:富山県内における交通事故発生要因の分析

交通事故の要因は,道幅や信号・歩道の有無といった道路施設の様態と,通行・横断する車や歩行者の量,それに天候や照度などが複雑に絡まりあっています.本研究室では地理情報分析手法等を駆使しながら各要素を定量化し,機械学習や統計的手法を用いて事故につながる要因の抽出・評価を試みています

トピック3:合成開口レーダ画像を用いた農地評価手法の開発

水田転作の妨げとなる排水不良を定量的に評価する手法の開発を,民間企業や地元農業関係者との共同で進めています.