Sang Som

 タイにおける酒の価格は実に不思議な動きをするもので,安酒が急に高くなったり,高かった酒がどんどん安くなってきたりする.昨年(2001年)4月の酒税引き上げの際には,Mangkon ThongやBlack Thaiなどが大瓶一瓶あたり30-40バーツの幅で値上がりした一方で,同価格帯であったBlack Catなどは価格が据え置かれた.また,ビアチャーンやラオカオなどは,何が原因か知らないが卸売り価格が常に変動しているという.

 Sang Somは1978年に登場した酒であるが,売れ出したのはほんの1-2年前から.昔は高い酒であったらしいが,メコンなど他の安酒が値上がりする中で,この銘柄はどんどん値を下げ,ライバルのSang Tipがなぜか姿を消し,そうしていまや最も売れている国産安洋酒のひとつである.

 特筆すべき点のない酒である.悪酔いはしない.1980年と81年にはマドリードでなにやら賞を獲っている.2001年の暮れ頃から,Sang Somのブランドイメージを高めることを狙ったTVCFが放映されている.タイの新たな銘酒となるかどうか.


■価格:130-150バーツ(720ml)

■アルコール度:40%

■製造元:Sang Som co., ltd.(国営?)


目次に戻る