Prasat Sikhoraphum

 それほど規模は大きくない.ラテライトで出来た一つの共通の台座に,煉瓦造りの5つの塔がさいころの5の目の形に並ぶ形式で,回廊や門などの付属施設はない.レリーフなど装飾は割合保存状態がよい.

 塔を形作るレンガの色が場所によって違うことから,一部,新しいレンガを用いて建て直したのではないかという疑問も湧くが,ここまでの塔を(セメントなどを用いずに)レンガだけで組む技術が現在では無いそうなので,多分,昔からこのまま立っていたのだろう.

 11世紀の建築.他の多くのクメール遺跡と同様,シバ神の神殿として建てられた後,仏教施設として改築されている.

 毎年11月中旬,象祭りにあわせて行なわれる遺跡祭りは一見の価値がある.土曜日の夜(18:00〜22:00)と日曜日の午前中には郡内の中高校の代表による伝統舞踊の披露.土・日曜の昼間には各民族の伝統生活様式の展示・伝統産品等の即売が行なわれる.伝統舞踊の披露は特にお勧め.この遺跡のあたりは,クメール・ラオ・グーイが混在する地域で,これら3つのエスニックによる,それぞれに特徴が異なった舞踊・音楽が楽しめる.


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